私の生活空間は、知らないうちに自分で選んだ「もの」であふれ、窓からの光の色も、それらに左右され、変化するように思います。 描き始める時には、それらの物の中から意図的に何か一つのものを選んで描くのではなく、画面の中で思いもしない物が消されていき、また思いがけないものが描き足されていきます。それは、生活の中で、こまごまと物が動くことと、どこか似ているような気がします。 絵を描くことで、自分の感じている日常の気配を、そのまま人に伝えることができればと感じています。