「四十九日の空」 2015年9月、420x594mm、バライタ紙にインクジェットプリント |
山岸 俊之 展 「四十九日の空」 YAMAGISHI Toshiyuki 2016.03.28(月)―04.02(土) |作家コメント| 僕は今、市川という街に住んで働いていて、お昼には橋を渡 って江戸川の河原まで出かけひとりで空を見ている。此方の岸 では少年たちが野球をしているが、ここまで声は届いてこなく て静かだ。向こう岸には空の下に市川の街が見えているのだが、 何か遠くに感じられる。まるで四十九日を過ぎ彼岸に行ってし まった私が空から此岸をみているようだ。 僕は今、旅を止めて市川という街で落ち着いている。それは、 ごく見慣れた風景が永遠性を帯びる瞬間を常に待っているため だ。このような瞬間を萩原朔太郎は「猫町」と呼び、与謝野晶 子は「この世のもののなつかしき頃」と詠んだ。私もかつて「 賢治の空」とタイトルした(2012年なびす画廊)が、今は「四 十九日の空」が身近に感じられる。 2016.1.13 山岸俊之 →2006年の個展 →2007年の個展 →2009年の個展 →2010年の個展 →2011年の個展 →2012年の個展 →2012年「お正月のおくりもの」 →2013年の個展 →2014年の個展 →2015年の個展 |
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