なびす画廊

nabis gallery
exhibition

artists info

 
 
「光の壁龕 VI(上昇する黄金の焔と縞瑪瑙のケルビム)」
 (162.1×162.1cm)/S100
 2006
 キャンバス、油彩


 
 「Qaf山への登攀 IV(春風)」
 (116.7×91.0cm)/F50
 2006
 キャンバス、油彩


企画
橋本 倫展
HASHIMOTO Osamu

2006.12.11(月)―12.27(水)
2007.01.09(火)―01.12(金)
※日曜・12.23(土・祝)休廊、12.28(木)−2007.01.08(月)は冬季休廊いたします

 美と光

 仕掛けモノ的に時代性を反映することが現代美術のContemporaryたる
所以であれば、私はそうした類の「同時代性」など一切拭い去ってしまいたい。
今や、凋落したと嗤われている「美と光」は、現世にあって浮島のように隔離された
荒唐無稽な存在でも、幽霊めいたフィクションでもなく、正整数7の概念が、
地上の何処にも、宇宙の何処にも局限されないように普遍的で、寧ろこの現世の闇と
無惨さとを、光に包まれた美の外套(ヴィジョン)によって抱き止めるものだ。闇を
照らすべき生の根源的な歓喜と、光の充溢によって肯われた「滅びるべき有限の中の
不死の永遠」を現世にあって生者に垣間見せ、以って逝く者をして瞑目させるに足る
もの。―私の追及の全ての成否は、この一点の創出にかかっている。

                         橋本 倫 記                      

撮影:佐藤毅




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