釘町 一恵展 The Sign of Soul----魂の気配について KUGIMACHI Kazue 2004.03.08(月)―03.13(土) | 作家コメント | (The sign of soul-------- 魂の気配について) ここ数年の私にとって描くことは、花に胎内を見て、それを通して移ろいゆく時間の中で、去って逝く魂と、やって来る魂を見つめる作業となった。そして、花のかたちはいつしか失われ、花弁の痕跡は、ときおり顕れる気配のそよぎとなりつつある。 それは昔からずっと繰り返されてきた。今、この身のまわりでも、草木から何からが、いっせいに繰り返す。珍しくもない、あたりまえのことだ。 それでもひとつの死に、ひとつの生に、つかまれる。 そのひとが、いた気配。あの花が、溢れ出すように咲き始めた気配。そして、散っていった気配。流れていく時の中で、同じものは二度と現れないはずなのに。 その気配に、私は立ち止まる。 →2008年の個展 |
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